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なかなか理想通りにはいかない
当クリニックの補聴器診療は補聴器の適応があれば補聴器の試聴を開始して、2週間ごとに調整を行い数回の調整後の結果で補聴器を購入するかどうかの判定を行っていただいてます。その後は適時正しく補聴が行われているかチェックを行っております。80数%の方は基準以上の効果が見られ補聴器を購入されておりますが、そうなるまで決して平たんな道のりではありません。もちろん十分満足して喜んで購入する方もおられますが、本人としては完全に満足できる効果ではありませんが生活上役立つシチュエーションもあるので購入する方もおられます。補聴器は医療装具であり、聴覚の状況や装用者のスキルにより結果は大きく影響されます。それは医療は不確定要素が多く受けさえすればパーフェクトな結果をもたらすわけではないからです。いずれにせよ私どもは、いろいろと試行錯誤を繰り返してベストな状態を探っていくしかありません。医療の効果の大きさは受ける側と試行する側の相乗効果によるところが大きいようです。
検査での充実
そこでできるだけ理想的な調整が実現されるために実耳測定を導入することにしました。それまでは、スピーカーから検査音を出して補聴器を装用前と装用後の閾値の差(ファンクショナルゲイン)を求めて調整を行っていました。この方法ですと純音聴力検査と比較して誤差が非常に大きく20dBにも及ぶことがあります。音場閾値検査における閾値付近の音の有る無しの判断は心理的影響を受けやすく誤差が大きくなる傾向にあります。人が判断を要する検査を心理学的検査と呼び個人の能力、心理状態で結果が変わりやすいことはよく知られています。できれば医学的判断に心理学的検査は避けたいものです。前出のファンクショナルゲインも典型的な心理学的検査で信頼性の点から考えて非常に疑問の多い検査です。その点実耳測定は、心理学的検査ではなく結果が安定しており、正確な補聴器の調整には欠かせない検査です。この検査を導入してからは調整にかかる通院回数が1/2~2/3くらいに減少しました。
癒しの空間
医療装具というものは、様々なものがありますが何の違和感もなく元の健康状態に近い経験をさせてくれるものはほとんどありません。唯一の例外と呼べるものは私の経験から考えて歯科インプラントくらいでしょうか。何の違和感もなく普通に食物は噛めるし、どれが自分の歯でどれがインプラントであったかすぐには自覚できないほどです。欠落した歯の代替をほぼ完璧なレベルでやっていると認識しています。さて補聴器はどうでしょうか。聴力レベルによりその効果が大きく異なりますが、失った機能をすべて代替できているわけではありません。特に中等度以上の難聴ではそれが顕著に表れます。周囲騒音がうるさい、言葉が不明瞭、騒音下で聞き取れない、自分の声が響くなど様々な不満が出てきてとかく試聴中はイライラするものです。その状態を少しでも癒すのを目的としてクリニックのデザインにはこだわりました。補聴という行為は快適に即効性を発揮するものではないのでせめてもの配慮として提供された空間ですが、どうも勘違いされているきらいがあります。快適な空間だからそれこそ快適な補聴がなされるものであると考える方がおられるようです。これは説明しないとわからないですが、いくらきれいな病院でも闘病はつらいものです。難聴は病だという意識が弱いのでしょうか。補聴器で何とでもなるとお考えの方が多いように思われます。補聴器装用も闘病の一種であるには変わりないのでそう考えていただきたいものです。
試聴期間の長さ
試聴期間は、販売店によって様々ですが2~3週間というのが一番多いようです。医学的に聴覚リハビリテーション(聴覚機能の回復)に2~3か月を要しますので原則2~3か月間の試聴期間を設定しております。試聴期間中に何を行うのかといえばまず聴力に応じて適正な周波数ごとの音圧の調整を行い、聞き取りをチェックしながら補聴効果を確認します。何度かその行為を繰り返しながら、聴覚神経系のリハビリテーションを行うわけです。いきなり必要な音圧を入れるとやかましさや違和感を感じるので少しずつ慣らしていく必要があります。一口に難聴といっても我々が把握しているのは最小可聴閾値と語音明瞭度です。補聴してどのように聴こえるかは施行するまでは誰も予想できず、補聴してどのような聴こえになるかは本人以外わかりません。全く雲をつかむような世界です。実耳測定を行うことによって適切なフィッティングから大きく外れることは、減りましたが人は機械じゃありませんから統一されたフィッティングルール上の利得が万人に当てはまるとは限りません。例として半導体をあげてみますとナノメートルレベルの精度で作製されています。その制度たるやウィルス一匹入る隙はありません。そのことから比較すると人体をはじめ生物のいい加減さばこれでもかというほどいびつな構造をしています。外見は左右対称に見えて実は違います。細胞分裂も1日に5千個もの異形細胞(コピーミスによるがんの一種)が生み出され死滅しています。個体はすべて唯一無二で遺伝子配列も異なります。人体を扱う医療という分野で最初から平等に同じ結果を望むなんて土台無理な話です。医療という行為がどういう結果をもたらすか誰も予想ができないから試行錯誤が行われるのです。経過を見ながら治療方針が二転三転するなど日常茶飯事です。もっと短時間で調整ができないのかというお声も聞かれますがいびつな構造の人を扱う医療という性質上画一的な効果を望むのは無理なのでご了承いただけるようにご説明申し上げています。もし補聴器が信じられないくらい調整の精度のレベルが向上してどこで補聴器を買っても80%以上の患者さんが満足して補聴器を装用するようになったら私はこの業界から身を引くつもりです。世間がしっかりやってくれるなら私の役割は終わりと考えています。
理想的と言ったものの
理想的な補聴器診療といってもなかなか難しい。それは提供する側と受ける側の考えの齟齬(そご)があるのでこちらが理想的と言ってもそうは見えないのではないかと考えています。サービスする側が理想的と言えば99%が問題なく目的を果たすような印象を受けます。平均聴力70dB(高度難聴)、最高語音明瞭度50%と身体障害者福祉法に該当する聴力の人が補聴器を装用して60dBの語音を音場で55%聞き取ることができれば医学的基準では適合十分という判定になります。えっ、と思われるかもしれません。補聴器を装用して足った55%しか聞き取れないのですから。聴力の補正は比較的容易ですが、聞き取る能力の補正は非常に困難で我々としてはこの状態で補聴器装用が成功と判断いたします。しかし実生活で考えると静寂な場所でしかも近距離でゆっくりはっきりしゃべらないとコミュニケーションができないレベルです。もちろん補聴器なしではほとんどまともに聞き取りができないので役には立っていると考えるわけです。適合十分という判定は実はかなりの難関でそこまでなかなか到達できません。サービスを受ける側からすると生活上まだ不便を感じるので効果は不十分と考えるでしょう。なかなか医学の限界については、理解されないので提供する側からすると心苦しいところです。理解していただくために説明を尽くすしかありません。理想は目指すものであって、おいそれと到達することはできないものとして割り切るしかありませんね。以上のことからメーカーもいい加減誇大広告をやめてほしいものです。快適な聴こえが誰でも享受できるような印象を与えるような広告をしています。そもそも医療行為は、医学的エビデンスに基づいて行われる行為であって結果に対してはいかなる保証もされないものです。結果に対しては、努力義務しかありません。努力によりいい結果が出る確率は上がりますが、100%になることはまずありません。我々は医学的水準を維持すればある程度理想的と考えますが一般の方から見れば理想であるとは認識されないことはわかっています。しかし現実的には限界に限りなく近づくことしかできませんのでそれでご容赦賜るしかありません。
受ける側からみると理想なんてない
以上述べてきましたように医療を受ける側がそれを受ければ必ず結果が伴うのが理想とするならば理想なんて存在しません。だから失望や落胆が伴います。それは仕方のないことですが理想と現実は必ず違うものとして存在するので人類としては受け入れるしかありません。現実とファンタスティックな理想との乖離を少しでも埋めるために医学的なエビデンスに基づいて施行するよう心がけております。補聴器を装用しても最高語音明瞭度を超えて聞き取りが向上することは困難です。聴こえの量は補正できても質の向上は補聴により行うのは困難だということを理解していただければ、聴覚リハビリテーションに打ち込むことができ、ある程度聴こえを取り戻すことができるかもしれません。補聴器に問題があるという考えに固執しすぎると一向に聞こえは向上しません。知識ゼロですべてお任せするより、自ら正しい知識を獲得し対処したほうがはるかにいいってことです。
知識武装
ここでちょっと脱線して正しい知識を得ることの重要性について少しお話します。どんなサービスを受ける際にはその分野の専門知識はなくても受けられます。それは至極当然ですがどこでも均一で高度なサービスが受けられれば問題はありません。しかし、世の中理想的にいかないのが現実です。 今の世の中悪いところを見ればきりがありませんが、補聴器に関しては決していい状態であるとは言えないのが現実です。私を含めた多くの国民が正しい知識がなかったためにとんでもないことが起こった例をあげましょう。失われた30年、世界で唯一30年間実質賃金が上がらなかった国、国民負担率46%、移民の増大、外国人犯罪の横行と不起訴、独身税、再エネ賦課金、過剰な国際支援、環境税、子ども食堂、国民の貧困化が進むのに税収だけは過去最高となっておりこのままで日本は大丈夫かと疑いたくなります。その原因は政治のせいと言いたいところですがそれを許したのは、政治・経済に無知や無関心な国民のせいと考えています。しかしそうなったのは国民が悪いのではなく、戦後GHQの教育改革や3S政策により骨抜きにされたのが一番の原因と考えています。だからと言って国民が馬鹿になったという意味ではありません。世界的にみて日本人は民度が高い国民ですが、情報リテラシーが低くなるように操作されていたからです。政治やお金の話となると敬遠する風習があり政治議論で盛り上がる事がほとんどありません。かくいう私もついこの間まで政治・経済に無関心でした。当時は財政破綻したらどうなるんだろうという恐怖がありましたが、「財政破綻しない○○の理由」という講座のネット広告がかつての常識を覆す文言だったので興味をそそりました。講座を購入して知識を身に着けていきました。貨幣という概念すら正しく理解することなく多くのプロパガンダに騙されていたことに気づき、世の中の見え方がガラリと変わりました。常識の中の嘘が目に付くようになり、誰が嘘つきかが分かるようになりました。財務省の東大出のエリート官僚が、アスペルガー症候群かサヴァン症候群を患った人々ではないかと思うようになりました。財政健全化とプライマリバランス黒字化と増税を念仏のように唱え続けるからです。結局政・財・官の上層部が無知な国民をだまして富を吸い上げる仕組みを構築しているんだという構造がイメージできるようになりました。また学校で教える社会学より遥かに少ない知識量で世の中の構造が見えるのには驚くとともに上層部は国民に知られると不都合なことを伏せてきたのだなと気づきました。あなたはどれだけ知っていますか?
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お金は債務と債権の記録、物品貨幣と名目貨幣、金本位制、ペトロダラー、信用創造、日銀と政府の関係、国債の仕組み、スペンディングファースト、所得税のビルトインスタビライザー、消費税の逆進性、輸出還付金、消費税の納税義務者は消費者ではない、現代貨幣理論(MMT)、税の応能負担、税の三原則、税の4つの目的に財源は含まれない、デマンドプル型インフレとコストプッシュ型インフレ、ギリシャが財政破綻したのに石破さんが「ギリシャより財政が悪い」と言った日本がしない理由、日本は世界一の債権国家、失われた30年の理由、日米合同委員会の年次改革要望書、国鉄民営化・郵政民営化の真の目的、ショックドクトリン、グローバリズムとグローバリゼーション、ザイム真理教とその経典「財政法第4条」、デフレスパイラル、一般会計と特別会計、緊急事態条項
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以上いくつご存じですか? それだけ知っているだけでかなり世の中の見え方が違ってきます。学校の社会科よりはるかに少ない知識量です。学校で教えないのはよっぽど上層部の人たちにとって都合が悪いのでしょうね。従順な労働者を育成するのが今の教育システムのようです。一般国民が怒らないので支配者層はやりたい放題です。一般市民に怒りが巻き起こらないのは、社会情勢の知識や情報が欠乏しているからです。今やネットで情報はいくらでも手に入りますからその気になって調べれば現状の情報は比較的得やすいです。本当にできるだけ多くの国民が賢くなることを願います。
さて政治経済の話はこれくらいにして補聴器に話を戻します。補聴器業界も同じようなことが起こっています。補聴器装用者が何も知らないことをいいことにいい加減な調整をして(本人はそのつもりはないでしょう)そのまま売りつけるということが横行していました。消費者も少しずつ賢くなってきてできるだけちゃんとしたところを選ぶようになり、業者も技能者の教育システムを構築するようになりかなりひどい例は減ってきています。やはりどの分野の業界もよくするには、受ける側は賢くあるべきだと考えています。
知識は身を助く
情報リテラシーがある程度身につくと本当に支配者層にとって都合の悪い知識や情報は学校教育からマスコミに至るまで見事に伏せられていて、代わりにプロパガンダが流されているものだとあきれてしまいます。補聴器も似たようなものだと考えていただいて差し支えないでしょう。補聴器に関して資料を集めるにしてもいろいろなところから集めた方がいいでしょう。なぜなら、例えばメーカーや販売店から資料を集めたとしたら売りたいがために都合の悪い情報は伏せられるかオブラートにくるんで発信されているので要注意です。メーカーは一流のセールスライターが書いているのか、読んでみると補聴器でバラ色の人生が保証されるような印象を受けます。誇大表現ではないかと思いたくなる表現もよく見ます。彼らはビジネスですのでそれが悪いということは難しいです。情報の発信源がどういう立場の者かよく考えてください。私は補聴器の供給側ですが、これほど補聴器の不都合な真実を発信し続けている変わり者も珍しいでしょう。信用していただければ幸いです。
相互理解
それで結局のところ理想の補聴器診療は、お互いの理解の上に診療が行われることだと考えます。いくらいい方法だとわかっていても理解してもらわないと行うことができません。少なくとも間違った知識や誇大広告で捻じ曲げられた知識ではそれの妨げになります。もちろんより良い聴こえを欲する気持ちは痛いほどわかるのですが、医療の限界のぎりぎりのところを狙うことはできますが限界を超えることは残念ながら出来かねます。。医療の限界を知ってもらうのも非常に大切だと思います。それを知ったうえで当クリニックを利用していただければ限界に近いことはできると考えております。
文責:原田

